2010年7月2日金曜日

ブランド浸透分析

ブランド力評価は主に企業と商品の2つある。企業ブランドは無形資産として勘定される動きがあって、その企業の知名度はもとより成長力や国際性、売上げと利益などさまざまな評価軸が模索されている。

商品のブランド力のほうは消費者にそのブランドが支持されている度合いによって決まる。突きつめれば「同じ所に並んでいる同じ特長(スペック)の商品ならば、いくらまで高くてもBブランドでなくAブランドを買うか」ということになる。その価格差がブランド力そのものを表している。

しかし現実には同じ商品ということはなかなかないし、ブランドによる価格差は分かったけれど、どうすればいいのかというヒントにはならない。それで「ブランド浸透」という考え方から4つの基本指標を設定した。

1.ブランドが幅広く知られている =助成想起率(○○というブランドを知っているか)
2.代表的なブランドである =純粋想起率(△△のジャンルで思い浮かぶブランド)
3.ブランドに接している=購入率、所有率
4.ブランド・ロイヤルティ=購入意向率、所有意向率
それを表したのが「ブランド浸透グラフ」で以下の見え方になる。




このブランド4指標の設定、浸透グラフの作成については元()東急総合研究所の光岡健二郎氏と元(株)東急エージェンシー、現:東京急行電鉄()の大野晃弘氏のご教示をいただいた。また指標こそ違うものの「浸透」という考え方は、企業ブランド分析で既に見られていた。

20年くらい前のことだしさまざまな仕事で応用しましたので、今では全く関係のない調査会社や広告代理店の案内書、報告書で同様の分析をみかけることがあります。おそらく通用力がある分析なのだろうと思っています。